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選び方のポイント!「経営者の片腕」となるソフトとは? | 株式会社ソレイユ財産管理

選び方のポイント!「経営者の片腕」となるソフトとは?

ERP(統合基幹業務システム)は、企業の情報を一元管理し、経営判断を迅速かつ正確に行うための強力なツールです。しかし、現在市販されているERPパッケージは大手企業向けのものがほとんどで、中小企業向けの安価なERPソフトは存在しません。

そのため、中小企業がERPを導入する場合、オーダーメイドで制作するしかない というのが現状です。しかし、単にシステムを作るだけではなく、「経営者が本当に使えるERP」を作ることが重要になります。

本記事では、片腕ソフト(ERP)を選ぶ際のポイント について解説します。

① ERPの目的は「業務処理」ではなく「経営者の意思決定支援」

多くの企業がERP導入を検討する際、「業務を効率化するためのシステム」として考えがちです。しかし、ERPの本質的な目的は、経営者がリアルタイムで必要な情報を得て、適切な意思決定を行うためのツールであること です。

  • 間違った考え方: 「業務をスムーズに処理するためのシステム」
  • 正しい考え方: 「経営者が会社の未来を見据えた意思決定をするためのツール」

例えば、単なる販売管理システムであれば、商品の売上や在庫を管理することが目的になります。しかし、経営者が求めるのは、売上データをもとに「どの商品をどの顧客にどのタイミングで売るべきか」という戦略的な判断を行うこと です。

つまり、ERPは「日々の業務を処理するためのソフト」ではなく、「経営の意思決定をサポートするツール」 であることを十分に理解した上で開発する必要があります。

② ERP開発にはコンサルタントの協力が不可欠

ERPを導入する際に最も重要なのが、「どのようなデータを一元管理し、どのように経営に活かすか」です。 このデータベースの設計が、ERPの性能を大きく左右します。
データベースの作り方によって、経営者が取得できる情報の種類や、意思決定の精度が変わる からです。

  • 間違った設計: 各部門のデータを単純にまとめるだけのシステム
  • 正しい設計: 社長がリアルタイムで「未来の経営戦略」に必要なデータを取得できるシステム

また、経営は飛行機の操縦と同じ であり、ERPは経営者の操縦席(ダッシュボード) にあたります。

  • オートパイロットでERPに任せられる部分(ルーチンワークの自動処理)
  • 社長がデータに基づいて操縦する部分(戦略的意思決定)

この操縦席(ダッシュボード)は、経営者のオーダーメイドで設計する必要があります。
業種業態によって搭載する計器が異なり、経営者の判断に応じてカスタマイズが求められる ため、コンサルタントの協力が不可欠なのです。

③ 既存の業務用ソフトとの連携を考える

現在、多くの会社では以下のような業務用ソフトを使用しています。

  • POSレジ(店舗での販売情報管理)
  • 販売管理ソフト(商品・受注・納品の管理)
  • 給与計算ソフト(従業員の給与管理)
  • 会計ソフト(財務データの管理)

これらのソフトウェアは、それぞれの業務をスムーズに回すために導入されているものですが、問題は**「バラバラに管理されていること」** です。

例えば、販売管理ソフトと会計ソフトが連携していない場合、売上データと財務データを突き合わせるために経理担当者が手作業でデータを入力する ことになります。

ERPを導入する際には、これらの業務用ソフトとの連携をどのように構築するかが重要なポイント になります。

  • それぞれの独立したソフトがERPにデータを出し入れできる仕組みがなければ、連携は不可能
  • 現在のソフトを諦め、ERP側で販売管理・給与計算・会計システムを提供する選択肢もある
  • ソフトが電子データを出力できたとしても、ERPに載せるための変換ソフトが必要になる場合がある

また、海外オフショア開発 を活用することで、コストを抑えながらERPを構築することも可能です。
オフショア開発とは、国内ではなく海外の開発会社にシステム開発を委託する手法 であり、低コストかつ高品質な開発が期待できます。
ただし、保守やサポートは国内で行うことが重要 です。

④ ERP導入によって会議の内容が変わる

ERPを導入すると、組織の運営方法も変わります。特に、会議のスタイルを変えることが求められます。

  • 現状認識の時間を減らし、シミュレーションに時間を多く取る
  • 会議の場でリアルタイムのシミュレーションを実施する
  • ERPのどの画面を誰が共有し、どんな場で会議をするのかを検討する

また、ダッシュボードは部署別・階層別に設計することが可能 です。
営業部門、経理部門、総務部門、それぞれの立場で最適な情報を共有し、より実践的な経営判断を行うことができます。

まとめ:片腕ソフトを選ぶ際の重要ポイント

  • ERPの目的は「業務処理」ではなく、「経営者の意思決定支援」であることを理解する
  • 経営に必要なデータベースの設計を慎重に行うことが重要
  • ERP開発には、経営の専門知識を持ったコンサルタントの協力が不可欠
  • 既存の業務用ソフトとの連携を考え、最適なシステムを設計する
  • ダッシュボードを設計し、経営者が自在に操縦できる環境を構築する
  • ERP導入後の運用課題として、組織の運営や会議の進め方も変えていくことが重要

次のステップでは、「片腕ソフトの活用例」 について解説します。実際にERPを導入した企業がどのように経営を変え、どのような成果を出しらよいのか、具体的な提案事例をもとに詳しくご紹介します!